■■■変更履歴■■■
2017.3.22:初稿掲載
2017.3.23:ベンチマーク大量追記(`・ω・´)キリッ!
2017.7.4:特価情報更新

2017.8.15:このマザーは在庫限りで後継機としてA68N-5600(CPUは下位モデルです)が発売されています。近日中にレビューしますのでお楽しみに(*'ω'*)


BIOSTARのノート向けAPUオンボードマザー「A68N-5745」です。
PCワンズに入荷していたので2枚購入しました(;=゚ω゚)=333
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これで私の手持ちのAPUが50個になりました(゚∀゚)アヒャヒャヒャ
まさに( ゚∀゚)o彡°AMD!AMD!なのです!


7/4更新:このA10-5745搭載マザー、NTT-Xの特価で8980円(税込・送料込)で売られています(;=゚ω゚)=333
これでサブマシンにも手軽に( ゚∀゚)o彡°AMD!AMD!

↓購入はこちらから クーポンの適用を忘れずに!
NTT-X:BIOSTAR AMD A10省電力APU搭載 Mini-ITXマザーボード A68N-5745

完売しました(´・ω・`)・・・


いつものようにレビューしてきましょう。


■マザーボードの仕様
【メーカー/型番】BIOSTAR / A68N-5745
【チップセット】AMD A70
【Socket/Slot】AMD A10-5745M APUオンボード
【対応CPU】A10-5745Mから変更不可
【メモリスロット】DDR3×2 (1333MHz)
【拡張スロット】PCI-E2.0(×16)×1 但し×8動作
【主なオンボードデバイス】ディスプレイ出力(HDMI/VGA)、
  S-ATA(6G×4)、USB3.0×4(リアのみ)、GigabitLAN(RTL8111H)
  7.1chサウンド(ALC887)
【フォームファクタ】Mini-ITX
【国内リリース時期】2017年2月11日
 【製品のHP】
  http://www.biostar.com.tw/app/en/mb/introduction.php?S_ID=857
【発売時の記事】Akiba PC Hotline!
  http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1043751.html


Mini-ITXサイズの小型マザーボードでかつノート向けの省電力APUを搭載していることから、省ペース&低発熱なPCを想定していることが伺えます。モバイルAPUですがメモリは普通のデスクトップ向けのDDR3メモリが使用できるため、余り部品で組むのに持ってこいです。

一応、拡張の余地は残されておりPCI-E×16(×8動作)スロットが用意されている為、その気になればグラフィックボードも搭載可能です。AM1プラットフォームと違いS-ATAが標準で4ポート用意されているのも魅力です。

個人的にはPS/2がマウスとキーボードが独立した2系統搭載されており、なおかつディスプレイ出力にアナログのVGAコネクタが用意されているところに好感が持てます。これにより安価なPC切替機が使えたり、古いPC環境をリプレイスするのにもピッタリと言えるでしょう(;゚∀゚)=3

実売価格は9980円でアキバ地区のお店でもほぼ同じ価格です。


さて、このマザーボードの最も重要なところは、やはりオンボードで搭載されているノート用のAPUであるA10-5745Mでしょう。このAPUの仕様を調べてみました。

■AMD A10-5745の仕様
【モデルナンバー(実クロック)】A10-5745M / 2.1GHz(2.9GHz)
【コードネーム】Richland
【製造プロセス】32nm
【コア/スレッド】4 / 4
【L1/L2キャッシュ】128KB×4 / 2MB×2
【コア電圧/TDP】不明 / 25W
【主な拡張命令】未調査
【内蔵GPU】RADEON HD8610G(SP384 / 626MHz[MAX])
【対応メモリ】DDR3-1333/DDR3L-1333/DDR3U-1066
【Socket/Slot】BGA827 (FP2)
【sSPEC/OPN】AM5745SIE44HL
【リリース時期】2013年5月23日
【引用元】CPU World
 http://www.cpu-world.com/CPUs/Bulldozer/AMD-A10-Series%20A10-5745M.html 


Kaveriの一世代前にあたるRichlandコアを採用しています。
HSAには非対応でFulid Motion等には対応していません。

4コア4スレッドですがクロックはデスクトップ版に比べて大きく下げられています。デスクトップ版で言えばA8-6500T(4C4T/2.1GHz[3.1GHz]/HD8570[SP256/720MHz])に近いスペックですね。内蔵グラフィックはRADEON HD8610Gであり、コア数は384と上記の6500Tよりも多いですがクロックは若干低めに設定されています。

それでも、あの消費電力&発熱の大きいと言われていたBulldozerをGPU付きでここまで省電力化できたのは凄いことだと思います。TDP25WとAM1のKabiniと同じです。Athlon5350などとのすみ分けが気になる方も居られるのではないでしょうか?

( ゚∀゚)o彡°AMD!AMD!



■外観レビュー
それではいつも通り、外観レビューから行きましょう(;=゚ω゚)=333

【化粧箱】
黒を基調とした化粧箱です。
6+は昨今流行りの高品質規格みたいなものです。
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そう言えばBIOSTARのマザーってかなり久々に購入しましたね。
当時は新興メーカーだと思っていましたが、設立30周年らしいです。
私はSocket7の末期から同社のマザーを見たことがあります。

コストダウンの上手なメーカーでいち早く冊子のマニュアルを撤廃してクイックガイドのような必要なところだけ書いた簡易マニュアルだけ付属していました。また、Socket370/A時代にはグラフィック/サウンド/LANをオンボードにしたオールインワンマザーが実売価格5000円台で売られており、当時としては圧倒的なコストパフォーマンスを誇っていました(;=゚ω゚)=333 私もCeleronやDuronで友人などに大量のPCを組んだのもこの時期です。当時はまだパソコンを持っていない学生や家族が多かったのですね。

そんなECSと同じで品質はともかくコストパフォーマンスの素晴らしいマザーと言うことで大好きなメーカーの一つです。


・・・興奮して話しが逸れましたので続きを見てみましょう(^^;

【化粧箱裏】
写真を仕様を書いているマザーが一番親切ですよね。
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代理店はアユートです。
昔もMVKだったからその後継ですよね。
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【付属品】
・簡易マニュアル
・注意書き(代理店が入れたものだと思う)
・ドライバDVD
・S-ATAケーブル×2本
・I/Oシールド

・・・普通ですねw
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簡易マニュアルは多言語仕様ですが、日本語はありませんので自作PC初心者にはお勧めしません。ただ、一度でも組んだことがある方なら、ピンヘッダの位置さえ分かれば組めるので特に問題ないでしょう。
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そういや、このマザーはA10-5745Mが搭載されていますが、下位モデルのA8-5545M搭載モデルもあります。アユートさん仕入れてよ(`・ω・´) シャキーン
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【マザーボード全体】
そして、これがA68N-5745マザーボード本体です(`・ω・´)キリッ!
うん、ITXなので小さいです。メモリソケットとPCI-Eは黄色で目立ちますが個人的にはファンコネクタを派手にして欲しかった。あれ目立たないから探すでしょ?
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【CPUクーラー】
CPU・・・もといAPUクーラー部分です。
こんなにショボイクーラーはVIA C3(EDEN)オンボードマザーや当時の発熱の大きいチップセットを思い出しますね。3ピンでPWM制御の無い簡易ファンとなります。さすがノート向けAPUですね。
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【メモリ】
DDR3-1333MHz対応ソケットが2基あります。
DDR3なら余っている人も多いので使いやすいですね。
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【SATA】
S-ATAは6G対応で4基搭載されています。AM1マザーよりも多くストレージサーバーにも良いかも知れません。横にはUSB3.0のヘッダが見えます。また、UEFIが格納されたBIOSROMはDIPタイプでソケットとなっており交換が容易です。ROMライタやホットスワップ書き込みが簡単にできて便利ですねw
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【拡張スロット】
PCI-E×16スロットが1基のみです。×8動作になりますがグラフィックを強化できるのでミドルの下クラスまでのグラフィックカードを積んで強化するのもありかも知れません。
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【音源】
もはやロングセラーと言っても良いREALTEKのALC887です。
8chのHDCodecでDACはS/N比97dB、ADCは90dBとロースペックですが、昔のゼネラルオーディオ(Hi-Fiではない普通のミニコンポ)クラスのスペックです。
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【LAN】
こちらも定番のRTL8111Hです。いつの間にかリビジョンがHまで到達したのですね・・・
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LAN用のパルストランスにサージ用と思われるガード素子が実装されています。割と誘導雷のある環境だと壊れるので強いに越したことは無いですね。
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【リアI/Oポート】
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PS/2×2、HDMI、VGA、USB3.0×2、USB2.0×2、LAN、アナログ音声×3
基板スペースを見るとUSB2.0がもう2ポート欲しかった気がしますね。
でも、PS/2とVGAが付いているので個人的には満足です。


以上、外観のレビューでした。



■組み立ててみる
早速、組み立ててみましょう(`・ω・´)キリッ!

APUがオンボードなので、必要なパーツはメモリ・ストレージ(SSD/HDD)・ケース・電源くらいなのでスグに組むことができます。光学ドライブもUSBメモリからOSをインストールするなら不要ですね。今回は過去のCPUと比較するためにWindows7をインストールしました。

適当にパーツをかき集めました。
【CPU】A10-5745M(オンボード)
【CPUクーラー】搭載(オンボード)
【メモリ】シリコンパワー DDR3-1333 4GB×2枚
【SSD】Samsung 750EVO 120GB
【光学】LGのDVDマルチ
【マザー】BIOSTAR A68N-5745
【グラフィック】RADEON HD8610G(APU内蔵)
【サウンド】ALC887(オンボード)
【LAN】RTC8111G(オンボード)
【ケース】ドスパラのショップブランドPCケースの抜け殻
【電源】EverGreenの350W
【OS】Windows7 Pro(64bit)


まあ、ガラガラですよね。M-ATXケースだし・・・
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電源投入します|д゚)つぽちっ

⊂二二二(^ ω^)二二つブーン

パポっ!
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BIOSキタ――(゚∀゚)――ッ!
ってか、Σ(゚д゚lll)起動画面のロゴ、ダザっ!

まあ・・・無事に起動しました。

BIOSTARのBIOS(UEFI)画面を見てみましょう。
BIOSTARのクセにまともです。言語は英語と中国語のみでした。
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CPUはベースクロックは弄れますが、倍率は無理でした。
内蔵グラフィックのクロック弄れます。
メモリは800MHz/1066MHz/1333MHzの選択式でOC自体はできません。
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設定項目自体は少なくなく、UEFIとしては十分に使いやすいです。
同社はSocketAの初期からBIOSにFlash Utilityを搭載し、ROMデータだけ用意すればBIOSの更新ができ非常に便利でした。このマザーでもF12キーを押すとFlashツールが起動します。


Windows7 Pro 64bitをインストールしましたが、特に問題はありませんでした。
システムのプロパティで正常にCPUを認識しています。
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体感速度は思ったよりキレのある速度で動きます。
ベンチのセットアップやネットサーフィンをしているときに重さを感じることはほとんどありませんでした。体感速度ですとAM1プラットフォームより速いのではないでしょうか。


このマザーのサウンドチップにはALC887を搭載されています。このマザーは特に高音質を謳っているモデルではありませんが、結構良い音が出ます。ヘッドホンにオーディオテクニカのATH-A500XというHi-Fiの入門機でわりとノイズの拾い易いものをつけてみましたがノイズはほぼ聴こえません。音も鋭く尖ったものではなくマイルドですが籠っていないという意味で良質な音でした。同社は他機種でHi-Fiを謳うモデルが数多く存在する為、普通のモデルでも良い設計がなされているのかも知れません。



BIOSTARのHPより、このマザーで使えるユーティリティを拾ってみました。

・eHot-Line
良くわかりませんがメーカーのサポートにチャットなどで問い合わせられるソフトでしょうか?
ベースボードという単語だけ日本語です・・・
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・Smart Speed LAN
他社でも良く見かけるようになった通信の優先順位や転送速度の制限などが行えるユーティリティです。簡易設定としてゲームモード、ストリームモード(ストリーミング動画用)、ブラウザモードの他、自動とマニュアル設定が可能です。
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・Temperature Monitor
実はこのマザー、フリーソフトのHW Monitorを使うと常時APU温度が100℃前後となり、まともに計測できません。純正のツールならそれっぽい温度が表示されます。
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まあ、何というかBIOSTARも進化してるんだな・・・と思いました。




■ベンチマーク
珍しいCPUでも気になるのはやはり性能だと思います。
いつものベンチによる大量比較を行いましょう(;=゚ω゚)=333

比較対象は何にするのか迷いましたが、AM1のAthlon5350とFM2の現行のローエンドのA4-7300はおさえておきました。あとはIntelのCPUも比較対象に入れています。

【比較対象】
・A10-5745M(Richland)
・A4-7300(Richland)
・A4-5300(Trinity)
・E2-2000(Zacate)
・CeleronG3900(Skylake)
・CeleronG1820(Haswell)
・CeleronG1610(IvyBridge)
・CeleronG530(SandyBridge)
・CeleronN3150(Braswell)
・Celeron1007U(IvyBridge)

●詳細と各レビューへのリンクは後で書くわw●

上記、すべてWindows7 64bit、DDR3-1600(但し1333/1066までのCPUはその仕様) 4GB×2枚の環境で測定。記載がない限りデフォルト設定です。(ゲームベンチのほとんどが1280×720です)



【Windowsエクスペリエンスインデックス】
5745_wei

プロセッサが6.8なので、HaswellなCeleronG1820と同じですね。ただ、G1820はグラフィックスが5.9、ゲーム用グラフィックスが6.5なので全体的にA10-5745Mの方が速いと言えるでしょう。(まあ、このクラスに負けて欲しくはありませんが・・・)



【CrystalMark2004R3】
(今は4スレッド超えに対応したVer.がリリースされていますが、こいつはスコアを合わすために古い方で計測しています)
5745_crystal



【CPU関係のベンチ】
グラフはA10-5745Mを100%としたときの相対スコアです。
ベンチのスコアは後に記載している表をご覧ください。

CrystalMark2004R3(ALU)
5745_c_alu


CrystalMark2004R3(FPU)
5745_c_fpu


午後のこーだー(マルチスレッド)
5745_c_gogom


午後のこーだー(シングルスレッド)
5745_c_gogos


3DMark06 CPUスコア
5745_c_3d06


3DMarkVantage CPUスコア
5745_c_3dvan


CineBench R11.5(CPU)
5745_c_cine115


CineBench R15(CPU)
5745_c_cine15


SuperPi (1677万桁)
5745_pi


CPU関係のベンチのスコア表
5745_cpuまとめ表


CPUのスコアは全コアを活かすものであればAthlon5350と拮抗します。IntelのCeleronN3150よりも速いですね(;=゚ω゚)=333 ただ、メインストリームのローエンドである2コアのA4-7300やCeleronG1610とも肩を並べる為、やはり省電力グループの中では速いといった程度の印象です。
Bulldozerな上にCPUクロックが低い為、シングルコアのスコアは低めです。Athlon5350よりも速いとは言え、クロックの差を考えるとIPCはあまり高く無いことが伺えます。CeleronG530と比較しても劣ってしまうのが残念ですね(´・ω・`)


ツクモは( ゚∀゚)o彡°AMD!AMD!なPCがいっぱいあるぞ!




【GPU(主にゲーム)関係のベンチ】
グラフはA10-5745Mを100%としたときの相対スコアです。
ベンチのスコアは後に記載している表をご覧ください。


3DMark06(総合スコア)
5745_g_ff14w


3DMarkVantage(総合スコア)
5745_g_3dvan


ファイナルファンタジー11(HIGH設定)
5745_g_ff11


ファイナルファンタジー14 ワールド編
5745_g_ff14w


ファイナルファンタジー14 キャラクター編
5745_g_ff14c


ファイナルファンタジー14蒼天のイシュガルド DirectX9
5745_g_ff14s_dx9


ファイナルファンタジー14蒼天のイシュガルド DirectX11
5745_g_ff14s_dx11


モンスターハンターフロンティアオンライン ベンチ3 - 大討伐-
5745_g_mhf3


ファンタシースターオンライン2 ベンチV1.00
5745_g_pso1


ファンタシースターオンライン2 ベンチV2.00 ※A10-5745のスコアに誤りがあります( ;∀;) 修正中
5745_g_pso2


ファンタシースターオンライン2 ベンチV4.00 簡易設定「3」
5745_pso4


ドラゴンクエスト10
5745_g_dq10


CineBench R11.5(OpenGL)
5745_g_cine115


CineBench R15(OpenGL)
5745_g_cine15


GPU(主にゲーム)関係のベンチのスコア表
5745_gpuまとめ表

↑A4-5745のPSO V2.00のスコアに誤りがあります。

APUを名乗るだけあり、GPU関係のスコアは良好です。
Athlon5350の1.8倍~2倍、A4-7300をも凌駕します。Intelで言えばSkylakeなCeleronG3900と同等くらいでしょうか。OpenGLは上回っています。1280×720でゲームをプレイするなら十分な性能があると思います。
このAPUは1366×768のノートPCでゲームをするために生まれてきたのかも知れませんね(`・ω・´)キリッ!


( ゚∀゚)o彡°ドスパラ!ドスパラ!



CPU-Z
クロックはアイドル時に1.1GHzまで下がっていました。
上限は2.9GHzまでのはずですが、1スレッドに負荷をかけても2.6GHzまでしか上がりませんでした。BIOSで殺しているのか、余程良い条件でないと出ないのかも知れません。
5745_cpuz1


GPU-Z
GPUクロックは212MHz~626MHzで可変していました。
5745_gpuz1



●温度や消費電力を追記予定●



ちなみに、このマザー、PCワンズで大量に積んでました。
同店は9000円以上で送料無料なのでこのマザーだと送料は不要なのですよ(`・ω・´)キリッ!

PCワンズ:BIOSTAR A68N-5745